画像元:https://www.google.com/
一昨日の夜中、突如電話が鳴り響きました。
全く聞きもしない着信音にびっくり。
携帯電話を開くと……つ、津波!?
さすがにぎょっとしてNHKをかけたところ、
トンガの噴火によって津波が到達したとのこと。
気象庁が津波でない現象を津波と定めて発信した結果、
「よくやった」の声が多かった。
なぜか、それは……
フンガトンガ・フンガハアパイの意味

画像元;https://volcano.si.edu/volcano.cfm?vn=243040
トンガ噴火をもたらした山はフンガトンガ・フンガハアパイ。
※トップ画像はウェザーニュースによる爆風の規模について、
僕が爆風部分を赤で囲みました(元画像が雲に覆われて見えにくかったので)。
よくトンガの住民が無事だったと思ってしまうのです。
フンガトンガ・フンガハアパイの意味を調べたところ……
英語スペルだとHunga Tonga Hunga Ha’apai。
トンガ語は無文字でラテン文字を借りているとのこと。
一つずつ単語を分解してみると、
Tongaは南太平洋にあるトンガを示します。
Ha’apaiは地方行政区分の一つを示します。
日本だと関東、関西などを示す。
hungaだけがうまく出てこないのです。
一応トンガ語で山及び火山を調べたところ
山:mo’unga(aの上に’がつく)
火山:Kalakatoa
噴火:puna
トンガフンガの影響
https://twitter.com/rawsalerts/status/1482277868000497666
現時点で通信用ケーブルが切断され、
連絡には衛星電話を使うなど工夫をしている状態です。
まず通信手段及び交流の影響が一つ。
次に低気圧をぶっ飛ばすほどの爆風により、天気にも大きな影響を与えます。
※上記ツイートはフィジーで観測、
爆風による衝撃波のすごさ。日本にも届いた。
特に南半球は現在夏で、これから収穫の秋へと向かいます。
気温・降水量・日照時間、そして火山灰の影響で、
農作物にも悪影響が出るでしょう。
過去にフィリピンで大規模な噴火があった際、
翌年の日本は冷夏となって作物に影響が出たとのこと。
仮に日本が冷夏とならなくても、
噴火によってトンガとの交流に影響を与えます。
また周辺国はもちろん、南米やオーストラリアとの経済にも影響が出るのです。
さらに船(貿易船)の航路にも影響が出るでしょう。
一方で政治的な変化が起きるかどうかはわかりません。
トンガの治安が非常に悪ければ、政治の仕組みが変わる恐れもあるでしょう。
※トンガに観光した人たちのブログによりますと、
トンガの治安は良い方とのこと。
気象庁の英断!津波発令が示す意味

画像元:https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/
天気の話が出たので、気象庁のエピソードに話を移します。
一昨日午後1時ごろ、マグニチュード不明の地震がトンガで起きました。
普通、地震が起きたらマグニチュード(地震の規模を示す)が出ます。
一向に出てこないので、ツイッターでも「不気味だ」考える人が多かった。
BBCニュース -トンガで巨大な海底噴火 その瞬間の衛星映像https://t.co/zMw3JMDAjw pic.twitter.com/gYjXqhhX4t
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) January 16, 2022
正体は噴火によるエネルギーで上記ツイート内にある動画を見ますと、
あたり一面を爆風で吹っ飛ばしているのがわかります。
なお爆発は成層圏まで吹っ飛び、低気圧から生じた雲すら飛ばしたとのこと。
同時に急激な爆発によって、周りの気圧がいきなりかつ大きく変わった。
気圧は力(気体分子を押す力)であり波(液体分子)をも激しく動かした。
【津波の原因 気圧上昇と対応か】
昨日1月15日(土)から今日16日(日)にかけて日本を襲った津波は、トンガで発生した大規模な火山の噴火に伴う衝撃波「空振」によって大きくなった可能性があると指摘されています。
そのメカニズムを簡単に解説します。https://t.co/95vawNLEEk https://t.co/sPWdlrmapB pic.twitter.com/hauGoSRorm— ウェザーニュース (@wni_jp) January 16, 2022
気象庁は当初、午後に起きたマグニチュード不明の地震に対し、
津波情報を出していたけど、津波の恐れがないとしていったん解除しました。
ところが時間遅れで日本に大きな波がやってきた。
気象庁は迷いました。
津波警報として出すべきかと。
津波とは地震後による潮位の変化であり、地震が前提となって表れる波の動きです。
トンガ噴火は地震ではありません。
地震でない現象に対し「津波」と出していいのか?
僕たち個人なら「津波でもいいじゃん」思いますが、
気象庁は日本の行政機関の一つであり、組織が絡んでいる。
津波と定義できない現象に対し、津波という形で警戒情報を出すと、
行政機関で定めたルールの一つを破ることにつながります。
ルールよりも人の命を守る。
そこで気象庁は津波と置いて警戒情報を出しました。
業界の慣習よりも人命を優先した気象庁の決断に、
「よくやった」という声が出たのです。
小野寺五典議員の発言が炎上したわけ
トンガ諸島噴火による津波について、#気象庁 は昨夜の段階では潮位変化はあっても被害の心配なしと発表。しかし、深夜実際に津波が日本に到達すると数mの高さの所も。気象庁は急に #津波警報 に切り替え。場当たり的では。#東日本大震災 時にも同様で被害を大きくしました。今回の対応の検証求めます。 https://t.co/zNZJB0KcsD
— 小野寺 五典 (@itsunori510) January 15, 2022
ここで小野寺五典議員(自民党)のツイートが炎上しました。
気象庁の決断は場当たり的ではないか、今後の対応の検証を求めると。
小野寺五典議員は過去に外務かつ防衛大臣を務めており、
防衛大臣時代の評価は高いほうです。
※一部を除いて防衛省長官の評価は高いのが基本。
日本が置かれた立場(地政学)を一番体でわかる役職にいるからです。
場当たり的かつ今後の対応を求めるという言葉には、
危機管理の立場から述べたものと僕は考えています。
炎上に対する意見として、
「気象庁だって原因不明と述べているんだ。
プロですら原因不明の状態なのに、場当たり的はないでしょ」
「場当たり的でも結果として守れる命があるなら、
批判よりも褒めるのが筋ではないか?」
今後、気象庁にも新しい対応が求められるでしょう。
気象庁の皆さん、お疲れ様です。