劇的ビフォアーアフターの依頼で大失敗…2100万円訴訟に発展…



【ビフォーアフター】リフォーム失敗で裁判に

ビフォーアフターは高い人気を誇り、長寿番組として知られていますが、その裏には数々の失敗事例が潜んでいます。

 

中でも特に有名なのは、2009年11月1日に放送された『アキレス腱を切る家』という回で、中薗尚秋さんが実名で抗議し、裁判まで起こすほどの問題が発生しました。

 

彼は中野区でラーメン店を経営しており、ビフォーアフターに依頼した結果、欠陥住宅にされたと週刊文春に告発したことがその始まりでした。

 

 

10年前に購入した築48年の中古住宅を2軒つなぎ合わせて増築した結果、非常に危険な物件となりました。

 

70cmという大きな段差が存在し、実際に依頼者の奥様はアキレス腱を切るという事故も発生。部屋の中の段差解消が最優先の依頼でしたが、完成後には段差を残し、外壁の色や2階の部屋の狭さ、暗さ、1階の寒さなど意味不明な設計が施されました。

 

中薗尚秋さんの告白によれば、70cmの段差だけでなく様々な問題が浮き彫りになり、その後、欠陥住宅に詳しい日本建築検査研究所の岩山健一さんによる調査結果は驚くべきものでした。

「リフォーム以前の建物より、品質が悪くなっているという点。
基礎、耐力壁、断熱、防火など、あらゆる箇所で瑕疵が見受けられます。」(岩山健一さん)

 

このリフォームの見積もりは2100万円で、通常のリフォームに比べて高額な印象を受けます。しかしその結果、以前より品質の劣る欠陥住宅ができあがったことから、裁判が起こされる理由は理解できます。驚くべきことに、建築請負契約の際に提出された書類は手書きの見取り図2枚だけで、明細もなく、匠との会合は完成までに2回しかなかったそうです。

 

元々ビフォーアフターは打ち合わせを極力減らし、リフォーム後の驚きを映す演出が定番でしたが、それでも2回は極めて少ない印象です。

中薗尚秋さんは最初は通常に匠やテレビ朝日に抗議しましたが、認められず、最終的に実名で告発し、裁判を起こすことになりました。

 

実際のビフォーアフター画像