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気になっていた映画がありました。
大怪獣のあとしまつという、
怪獣がくたばった後、
人々がどう怪獣を処理していくのか。
僕が一番みたい部分は
怪獣が暴れる姿なので、
後始末なんて今更みてもなあ……
どうせ人間だけのドラマでしょ?
気にはなっていたけど、
見たいという気は起きなかった。
昨日、ツイッタートレンドに、
大怪獣のあとしまつが載っており、
多くの人が酷評していた。
そして今日も北京五輪を抑える形で、
大怪獣のあとしまつ関係が
トレンドに上がっているのです。
ネタバレ含む一部を見ますと……
気持ちが傾いてきました。
大怪獣のあとしまつの簡単なあらすじ
大怪獣のあとしまつのあらすじを簡単に書きます。
怪獣が死にました。人々はほっとしたが、怪獣の体積が膨らむ。
そこで危険な後始末を任されたチーム(山田涼介さん演)が、
怪獣の後始末に奮闘していく。
シンプルだからこそ、予想される見どころとして、
- 政府とチームの意見対立
- 怪獣の始末法(コミカル・シリアスなど)
- 怪獣処理に関するイベント
3つかなと思いました。比較対象はシンゴジラですね。
監督及び脚本は三木聡さん。
時効警察シリーズの監督を務めています。
現代ビジネスのインタビューによりますと、
三木さんが放送作家時代に思い付いたアイディアがきっかけとのこと。
「映画化されていない時間に、登場人物たちは何をしているのか?」
ちなみにオチは笑っていいところであり、
「え、結局それなの」と述べています。
インタビューを読む限り、酷評も覚悟しているなと感じました。
見た人が怒っている箇所
『大怪獣のあとしまつ』思い返しても本当にヤバい。こんな内容を超豪華キャストを集めて最高峰の映像技術も使って、最大規模で公開しているのが正気とは思えない。そこだけはある意味で褒めたい。
— ヒナタカ@映画 (@HinatakaJeF) February 4, 2022
ツイッターをはじめ、映画批評サイトで評価が二つに分かれている。
山田涼介さん目当てで見た人は絶賛している。
(山田さん他、俳優の演技は良かったという声が多い)
特撮方面目当てで見た人は大激怒。
多くの人が怒っている部分は「余計な人間ドラマ」です。
「笑えないコントをずっと見させられてる感じ」
別の人が述べていました。
「大怪獣のあとしまつ」感想
・特撮ドラマから特撮作品の要素だけを全抜き
・無能だらけのシンゴジ
・不倫
・今のシーンいるか?
・下手くそな比喩
・あまりにも品がない下ネタ
・観客の想像力に依存すな
・オチが無いのがオチ(意味不明)以上、とりまこのアカウントをフォローしてる方々はやめとけ
— シュートラ (@syutra2000) February 4, 2022
「余計な人間ドラマ」を語る際、
比較として庵野秀明監督シンゴジラを上げています。
シンゴジラは怪獣という生きた災害がやってきたとき、
人々は、政治家は、軍隊は、どんな対応をとるのか?
今の日本社会ができるシミュレーションを基に、
特撮(というよりエヴァ)特有の作戦を用いて、ゴジラを倒します。
そんな庵野監督が考えた初期プロットに対して東宝サイドは難色を示し、ベタな感動シーンや恋愛要素を追加した”ヒューマンドラマ”に改変しようとした。この対応に庵野監督はブチ切れ、「だったら自分がやる必要も意味もないので降板する。ギャラもいらない!」と言い放ったらしい。最高! #シンゴジラ pic.twitter.com/u9YKl15z8s
— タイプ・あ~る (@hitasuraeiga) November 16, 2017
庵野秀明監督へのインタビューによりますと、
シンゴジラ政策委員会(東宝サイド)は庵野秀明監督に、
「恋愛ドラマを入れなさい」と要求したが、監督は断った。
徹底的にゴジラが脅威をもたらし、
いかに奴を排除していくかだけに焦点を絞った。
賛否両論はあれど、何度も盛り上がる映画へと変わった。
すると大怪獣のあとしまつにある感想、
「余計な人間ドラマ」がわかってくるのです。
最初は怪獣後始末に焦点を当てるはずだったのに、
途中から男女のいざこざにいくのだろうな。
シンゴジラで庵野秀明監督が排除した部分を、
大怪獣のあとしまつでは取り入れるのだろうな。
大怪獣のあとしまつ、このそうそうたる顔ぶれからこの言葉を引き出したってその時点でもはやある種の価値が発生してるし、これオフィシャルサイトのやつなんだけどこのバナーから飛ばされた先にあんのよ。最高だろ。 pic.twitter.com/kkn92TBP6K
— 玲里 (@ReiLi_janvier) February 4, 2022
僕が感想を読んで震えた部分があります。
防衛大臣が下ネタを言う……うん、これは、さすがに……。
人々の命がかかっており、緊張した空気が続いているからこそ、
ちょっとギャグを言って和ますのはいいけど、
さすがに下ネタを使うのはちょっと……。
俳優たちの経歴に傷がつく?
大怪獣のあとしまつ、ボロクソ叩かれてるけどこのへんのレビュー見るとちょっと面白そうで悔しい pic.twitter.com/SWEO0Jp2zV
— のの (@unkoshitakamo) February 4, 2022
他のレビューも見ていきますと、俳優たちはいい演技をしている。
しかし脚本に対する違和感があるばかりか、
観客が予想かつ期待していた描写(後始末問題)よりも、
別に省いてもいいサブストーリー(ギャグ・恋愛)に力を入れ、
創る側と見る側で大きな食い違いが起きている。
俳優たちは面白い演技をしているからこそ、かわいそうになってくる。
というレビューがありました。
このレビューを読んだとき、作る人は大変だな。
ある意味、役者の将来に影響を与えるからなと思ったのです。
いい映画だと役者の知名度(仕事)が上がる。
今回の映画を通し、彼らの影響力が下がるとは思いませんけど、
役者たちも色々思うところはあるでしょう。
大怪獣のあとしまつのいいところ
『大怪獣のあとしまつ』最初に言っておきたいが撮影・美術・VFXはしっかりした仕事をしていると思います。それらの素材をちゃんと使えば『シン・ゴジラ』にだってそう見劣りしないものが作れたはず。つまり指揮者が台無しにしてますね。
— まぐれもの (@maGuremono) February 4, 2022
いい部分も取り上げていきましょう。
特撮部分は良かったという意見がありました。
美術やVFX、特撮スタッフの演出は素晴らしいと。
僕も特撮系雑誌で怪獣のあとしまつに関する美術描写――
怪獣の造詣、撮影の裏側――を見ると、
「この怪獣が生きて暴れてくれてたらなあ」と思うのです。
また俳優陣の演技も若干セリフに違和感はあるものの
演技自体に幻滅はしなかった。良かったという声も多い。
さらに周りが言うダメな演出も、
「それがむしろいいじゃん!」と答える人もいる。
感想は人それぞれですね。
とはいえ、いい声を探すのが大変だった。
酷評も含め、監督の狙い通りと思いたいです。