指輪物語:力の指輪でエルフ役が黒人に多くの人が納得がいかない本当の理由



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僕の知り合いが指輪物語「力の指輪」
失望のコメントを出していました。

「指輪物語にエルフ役で黒人を起用するのはおかしい」

僕は指輪物語を深く見ていないので、
「何が問題なのか」よくわかりません

日本はもちろん、米国や英国でも失望の声が多かった。
ツイッターでは阿鼻叫喚となっております。

色々調べた結果……

なるほど、怒るのもわかります。

 

指輪物語の簡単なあらすじ

始めに指輪物語のあらすじを見ていきます……といっても、
指輪物語自体がかなり複雑なので、簡潔に伝えていきます。

中つ国という架空でおきる戦争物語であり、
悪の冥王サウロンが一つの指輪を作り、中つ国を支配下に置こうとした。

失敗して冥王は肉体を失ったものの、精神は残っていた。

時は流れ、ホビット族のフロドは指輪を手に入れた

仲間が危機にさらされていると知り、
冥王の完全復活を阻止すべく(指輪を壊す)、仲間を連れて旅をするのだった。

原作者はジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン、1892年生まれ1973年没の作家です。
彼はイギリスやスコットランドの民話を下敷きに指輪物語を含む、たくさんのお話を作りました。

時代及び生まれた場所、黒人の割合が米国に比べると少なかったこと。
今回の騒動にて重要な個所と考えています。

 

指輪物語におけるエルフの立場

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続いてエルフの立場を簡単に見ていきます。
エルフは基本不死で肌の色は薄く、髪の毛は族によって異なるとのこと。

もう一つ、オークの定義もしておきます。
奴隷目的でエルフを堕落させる、人間あるいはエルフをまねた存在。
戦いや略奪が好みで自分のものにしていく一方、内紛をしばしば起こす。

原作者によるエルフ及びオークの定義です。
オークはまさに差別する側で、エルフはされる側にあたります。

何よりエルフの定義は「不老不死で肌の薄い人、種族によって髪の毛の色が違うだけ」であり、
ダークエルフも肌に関して同じ定義をしています。

※ダークと書いているが、腹黒く悪い存在でないとのこと。

現在、アマゾンプライムにてロードオブザリング力の指輪を放送しています。
力の指輪は舞台が今より千年前とのこと。

力の指輪にて大胆かつ原作にいないキャラクターを作り、
指輪物語の舞台及び世界観を広げさせた。

力の指輪にて初めて黒人のエルフが出てきた。
森に住むシルヴァン・エルフとして
イスマエル・クルス・コルドバさん(上記画像)が演じています。

※イスマエルさんはプエルトリコ出身の黒人男性。

彼だけでなくソフィア・ノムヴェテさん演じる王女ディザ(上記ツイート内画像)もいる。

今までの指輪物語に黒人(役者)は出ておりません
ゲームでは南方人のハラドリムという形で黒人が出ているとのこと。

 

原作を無視するのはちょっと…

今回指輪物語スタッフが大胆に世界観を広げ、
同時に役者もいろいろな人(人種)たちを連れてきた。

原作に存在しない展開を強引に入れてきたため、多くの人が困惑していると分かります。

「作品が持つ世界観(絶対に崩してはいけない設定境界線)よりも
世界観を壊してでもポリコレに配慮したのか」

他の人はこう怒っています。

「既存かつ原作準拠に基づいた作品を強引に変えるな。
なぜ最初から物語を作る努力を怠り、乗っ取りに来るのか」

さらに気になったツイートが上記であり、
原作者トールキンが種族などに込めた意味・役割について、
黒人エルフを入れてしまったら、意味も役割も台無しになってしまうと

日本で例えると、とあるボーイズラブ(少年同士の愛)作品がありました。
原作では男同士の恋愛で、数年後にリメイクしました。

なんと少年の片方を「トランスジェンダー男子(生物学的女)」設定にし、
男同士の恋愛に見えた”男女の恋愛”になってしまった

元の作品がどちらも体が男同士の恋愛なのに、
リメイクでは片方が女性の肉体(トランス男)という、
原作の世界観よりも現代社会(LGBTジェンダー)情勢に配慮した。

※上記ツイート漫画「光が死んだ夏」はおすすめです。

確かに原作準拠からすると、許しがたい暴挙です。

それなら元の作品をベースにした別の作品を作りなさい!
言いたくなります。

ところが上記の意見を出すと「差別、ヘイト」と指摘する人たちがいる。

原作なんてどーでもいい(実は興味もない、これが一番重要)。
ただ差別を言った、許せない!

場合によって裁判沙汰(訴訟ビジネス)にしてくるから大変です。

原作に黒人をモデルにしたエルフがいるなら、原作ファンも文句はないと考えています。

「それを入れたら、もう原作の形をした別物」に対し、
現代社会の圧力に負け、制作人が平気で入れてくるから厄介です。

 

アカデミー賞の新基準が話題に

今回の指輪物語はアマゾン独占の作品であり、映画ではありません。
制作場はAmazon Studiosであり米国を拠点に活動しています。

米国から米国アカデミー賞の基準が新しく変わり、大きな話題を集めておりました。

アカデミー賞の新基準として、
出演者あるいはスタッフに必ずLGBTQ+、人種マイノリティ、障碍者を入れなさい。
入れないところは選考の時点で外しますから。

スタッフに入れれば問題ないように思えますが、
「出演者が白人だらけ、黒人、マイノリティ、ジェンダーがいない」

必ず誰かが声を出し、大ごとにさせ、炎上につながり社会的評価を落とす

原作や環境の設定上、どうしても入れられない存在でも、
無理やりにでもねじ込まないと、アカデミー賞では候補にすら入れてくれない。

こういう背景もあって、力の指輪に原作の設定を無視してでも、
エルフに黒人をねじ込んだのではないかと、僕は思うのです。

あの世で原作者がどう思っているか。
生きているならぜひ意見を聞いてみたいものです……。

なおアカデミー賞といえばこの事件がありました。
こちらも人種でひとつ大騒ぎになったのです。