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米国アカデミー賞で、
コメディアン俳優のクリス・ロックに対し、
ビンタをかました俳優のウィルスミスさん。
なんと米国アカデミーがお怒りで、
超重たい処分を下すとのこと。
最悪俳優業界からの追放であり、事実上の引退です。
先ほど入ったニュースによりますと、
ウィルさんはアカデミー会員を辞任したとのこと。
そもそものきっかけがクリスロックによる
ウィル・スミス妻ジェイダさんへの
侮辱に近い発言なのに……
海外ではクリスロックへの賞賛が多く、
ウィル・スミスを逮捕しろと騒ぐ声や、
トランプが悪い、白人が悪いといった
とんちんかんな声も相次いでいるとのこと。
なぜクリスロックが賞賛されるのか?
ここに見えてくる米国の汚さに注目してみました。
ウィル・スミス夫妻の簡単な生い立ち
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まずはウィル・スミス夫妻の簡単な生い立ちから入ります。
ウィル・スミスさんは1968年生まれ。
最初は俳優でなくラッパーとして世に出ました。
90年から俳優デビュー。
今年アカデミー賞にノミネートされた作品では、
主演と制作の両方を担っています。
奥様のジェイダさんとは番組のオーディションで出会った。
当時、奥様は髪の毛もふさふさでしたが、
脱毛症を患って丸坊主になってしまった。
詳しい情報はこちらをお読みください。
クリス・ロックの簡単な生い立ち
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今回もう一人の主人公であるクリス・ロックさんの生い立ちを見ていきましょう。
1965年米国生まれ。
俳優のほか、コメディアン、そして脚本家にプロデューサーという、
いくつもの顔を持っております。
20代でスタンダップ・コメディを始め、すでに俳優として活躍していた。
※スタンダップコメディとは即興話芸、観客の前で即座にコントを行うこと。
ナイトクラブにてクリスさんが踊っていた時、
「星の王子 ニューヨークに行く」で主演を演じていた
エディ・マーフィさんが惚れて、彼を銀幕に誘った。
俳優としてエミー賞(テレビドラマ大賞)を何度か受賞し、
2016年から米アカデミー賞の司会を任された。
2016年のアカデミー賞で即興コメディを行った際、
アジアの人たちを見下すような寸劇を行い、
アジアアカデミー会員がクレームの手紙を送ったのです。
シネマトゥデイに当時の記事がありました。
米アカデミー側の対応として、
どんな要素であっても授賞式が侮辱的なものになってしまったことを遺憾に思っています。
今後の授賞式では、もっとそれぞれの文化に配慮できるよう、全力を尽くします。引用元:https://www.cinematoday.jp/news/N0081261
その結果が「多様性」という言葉に結びつき、
いい意味ではあらゆる人種や性癖・障害に対応し、
悪い意味では「型にはまりすぎて、面白みがなくなった」のですね。
ただ、今回も侮辱的な要素があるんですけどね。
そこは放置でしょうかね。
司会者におちょくられるのがアカデミー賞のお決まりだって?
クリス・ロック擁護論 pic.twitter.com/l9MhmiLCyr
— スルメ・デ・ラ・ロチャ (@surumelock) April 1, 2022
今回、クリスロックがウィル・スミスの奥さんに対し、
病気で丸坊主になってしまった彼女をあげて、
「G・I・ジェーン2が見たいよ」と発言しました。
G・I・ジェーンはアメリカ海軍特殊部隊に挑む女性兵士の話で、
主人公の女性兵士を演じるデミ・ムーアさんは、実際に丸坊主となりました。
彼女は髪の毛に関する病気を患っておらず、
ロングヘアでふさふさですが、ウィルさんの奥さまジェイダは違った。
日本から見ると奥様の病気を知ってか知らずか、
公共の場で茶化して旦那に怒られた。
※クリスとウィルは周知の仲であり、
当然ジェイダさんが脱毛症という事実を、
クリスは知っていると指摘がありました。
クリス・ロックの発言、アカデミー賞授賞式では最初笑いが起こったらしい。日本で例えると「M-1の決勝で芸人が、がんと闘病中で髪の毛が抜けてる女優さんに『今度は北条政子の役なんてどうですか?』って発言した」と同程度の暴言。書いてて自分でドン引きした。アカデミー賞のモラル、酷くない?
— てっぺー@広島ナゾトキ隊SYAMOJI (@kouryoupapa) March 28, 2022
殴ったウィルも悪いけど、発端を作ったクリスが一番悪い。
ところが米国では評価が大きく変わり、
俳優のジム・キャリーさんをはじめとして、
「あの程度のジョーク、おちょくりを我慢できないウィルは最低。
むしろあの場でジェイダをはじめとする、
多くの俳優をおちょくったクリスこそ、称賛の声を送るべき」
日本人である僕には理解しがたい評価となっているのです。
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色々調べたところ、アカデミー賞での司会者は、
かつての中世における「宮廷道化師」と同じ役割だ。
述べている人がいました。
宮廷道化師とはトランプ(大統領でない方)のジョーカーであり、
奇妙奇天烈な格好をして、おバカなふるまいをする。
王様や貴族を笑わせるエンターテイメントとしての役割を担いながら、
一方で現代社会はもちろん、王や貴族に対する批判もできた。
表立って批判するのではなく、
エンタメの中にさりげなく批判を盛り込ませるという意味です。
王様がとても賢く、さりげない皮肉にも気づいて、
王様の怒りを買った場合、その場で粛清される危険もあったのです。
度が過ぎたクリス・ロックのジョークにブチ切れたウィル・スミスのビンタ事件。
するとCM休憩中、二人に寄り添って慰めるデンゼル・ワシントンの姿が…
アカデミー聖人賞があったなら間違いなく今年は彼が受賞していたことでしょう。
"21世紀の最も偉大な俳優"は人としても偉大だ。
本当に尊敬します。 https://t.co/oIjFCzjrym— 伝説ワシントン (@1egend_denzel) March 28, 2022
道化師としての役割こそ米国アカデミー賞における司会者の仕事だと。
アカデミー賞に出る俳優はみなリッチな成功者(王様)であり、
彼らを笑わせつつ批判するのが、司会に与えられた役目。
俳優たちはからかわれるのが常であり、
だからこそ手を出したウィルの行動がありえない。
文化の違いであり、僕には理解できません(したくない)。
アカデミー賞はウィルさんに厳しい制裁を科すと発表し、
ウィルさんはアカデミー賞会員を辞任しました。
俳優の引退は現時点ではないとのことですが……
ウィルさんに対する圧力が強まりすぎて、
俳優はもちろん製作者としても引退に追い込まれるのでしょうか。
日本とはまた違う圧力を感じてしまうのです。