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bg身辺警護人ほかで女優として人気のある石田ゆり子さん。
40代後半なのに「かわいい」と好評です。
僕も石田ゆり子さんにについて何度か紹介をしていますが、
彼女は1月30日にフォトエッセイ「Lily」を出しています。
アマゾンや大型書店をはじめとして、
販売当初は売り切れ続出ですぐ手に入らず、おまけにベストセラーとなっているのです。
(2月の半ばになると、1冊のみ書店で見かけました)
何があったのか、書きながら考えてみたいと思います。
逃げ恥で魅せる百合おばさん
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Lilyがベストセラーになったきっかけとして、
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」というドラマ効果があると考えています。
石田ゆり子さんは主人公みくりの叔母さん、百合を演じています。
(石田ゆり子さんの本名も石田百合子。
妹・ひかりさんのお子さんからすれば「おばさん」)
「おばさん」といわれるのがショックで、
若いころは男にモテていたのに婚期を逃してしまったのです。
逃げ恥の百合おばさんがかわいくて、演者「石田ゆり子」にも焦点があたったのです。
かわいいだけでなく、みくりを陰から支えるすてきなアドバイスを送ります。
「年を取ると、むなしいこともあるけれど楽しいことも覚える」
「人を好きになると不安を抱き、自分が自分じゃなくなる」
「思いもよらないことが起こるのが人生」
「自分に呪いをかけないで、呪いからはさっさと逃げてしまえ」※ 呪いは自分を追い込む言葉や焦りといった気持ちなど
引用:http://wakakusa.sokoniirudakedeii.com/entry/nigehaji12
引用:https://togetter.com/li/1061616
みくりに対するアドバイスは視聴者(20代から30代あたり)に対し、
良きメッセージとなります。
ドラマやアニメ、小説に漫画、舞台他を見ていると、
本来は他人(第三者)へ向けた忠告なのに、
「自分に向けたアドバイスだ」って思うところはありませんか?
僕は年を取るとしょっちゅうありますよ。
逃げ恥だったら僕はみくり(主人公)と同一視するのです。
みくりと似た人生を送っている人もあれば、職業も立場も性格も性別も違うのだけど、
僕とみくりは必ずどこか、かぶっている部分がある。
かぶっている部分に対し、百合おばさんのアドバイスが自分にも響く。
逃げ恥に出演していなかったら、Lilyが売り切れとならなかったでしょう。
逃げ恥を通し、石田ゆり子さんの可愛や魅力に視聴者が気づき、興味を抱いたのですから。
百合おばさんは49歳で石田ゆり子さんの年齢に近く、
モテていたのに独身を貫ている部分も重なっています。
(石田さんと百合おばさんが婚期を逃した事情は違うでしょうが)
「百合おばさん=石田ゆり子の人生」と重ねた結果、
Lilyにも興味を抱いたと考えているのです。
石田ゆり子のフォトエッセイの魅力
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Lilyの中身について、発行元の文芸春秋から3ページほど読めます。
書店に行けばおいてあるから、一度読んでみましょう。
そのうえで買う/買わないはあなたの自由。
アマゾンレビューを見て気になったところをあげます。
- 同性でありながら“はぁ~っ”ため息が出るほど、素敵な人間性を感じることが出来ました。気負わず、でも手を抜かず、人生をマイペースで過ごされている彼女をこの本を読んで更に大好きになりました
- エッセイ内容は心に優しくも力強く響いて涙が溢れました。単なるオシャレな本じゃないです。石田ゆり子さんは子供のようにピュアでいて大人の品格が備わった花のような人。生きていくヒントを惜しみなく教えてくれる。
- 自分のことをわかっていて、自分の好きなものに囲まれて、暮らしを大事にしている。幸せってこういうことを言うんだなーとなんだか日常が愛おしくなりました。
- 当たり前の日常に感謝すること。眠る時は眉間にシワを寄せないでにっこり笑って眠ること。動物を尊重している暮らし。
引用:https://www.amazon.co.jp/
一部、アマゾンレビューより引用した文章を見て、どう思います?
逃げ恥の百合おばさんとかぶるところ、かなりありませんか?
逃げ恥の百合おばさんは広告業界で働いています。
一方、石田ゆり子さんは女優として仕事をしています。
職業は大きく違うのに、述べている内容はほとんどが重なる。
仕事が違っても、人間として味わうものはほとんど一緒です。
人間関係はもちろん、自分の将来、恋愛、挫折、劣等感といった呪い、
思い通りにいかず、想定外のことが起きる焦りやうれしさ……
自分の生き方を素直に見つめて、読んだ後に「はあ~」っと、
胸につっかえていた苦しさが取れていくような感じ。
今の自分に対し、将来の自分がアドバイスしている感じです。
たとえ石田さんより同年代、年上だろうと内面に年齢はありません。
僕の場合、自分より10歳以上年下の若者が書いた本を読んで、
「なるほど、勉強になるわあ」思うし、
「若造が、お前は人生がなっていないんだよ!」とは思いません。
石田ゆり子の紹介で売れた本
インスタで石田ゆり子さんは時折、本を載せています。
例えば『鳩の撃退法』という本をインスタに乗せた結果、
アマゾンをはじめとして、すぐ在庫切れとなったそうです。
芸能人効果……と、一言でいうのは簡単です。
石田さんが「よい」というから、読んでみたくなる。
インスタを通し、興味を抱いた人が多いですね。
ちなみに僕もLilyがきっかけで、宮本輝さんの本を読みました。
石田さんは宮本さんを「美しい日本語を使う人」と評価しています。
「美しい日本語ってなんじゃ?」
興味を抱き、読んでしまいましたわ。
Lilyは石田さんの生き方や考え方が詰まっているので、ぜひ読んでみてください。