タコピーの原罪考察(ネタバレ感想あり):この子憎いがチョロチョロ変わる件



画像元:https://shonenjumpplus.com/

急に話題になる漫画ってありますよね。

知っている人にはすでに知っていて、
最初からはまっているんだけど、知名度がない。

何かがきっかけで、急に知名度が上がる。

今、ツイッターを見ていたら、
少年ジャンプ+で連載中の漫画、

「タコピーの原罪」

が上がっておりました。

僕もトレンドに上がったので色々見ていきますと……

これは恐ろしいの一言しかありません。

 

タコピーの原罪あらすじ

画像元:https://shonenjumpplus.com/

タコピーの原罪は少年ジャンプ+で読める漫画です。

「話を読む気ないよ(そんなこと言わないで)」
という人のために簡単にお話させていただきますと……

主人公は異星人でかわいいキャラのタコピー。

ハッピー星出身であり「幸せ」を広めるために地球の日本へ降りた。

しかしおなかがすいている。
そこへ助けてくれた少女、しずかちゃん。

お父さんはおらず、お母さんと二人暮らし。

しずかちゃんは笑っていない。
唯一、犬と戯れているときだけ笑っていたのです。

タコピーはお礼がしたくてしずかちゃんと一緒に、
異星から持ち込んだカメラを使い、二人仲良く撮影しました。

翌日、しずかちゃんは殴られてドロドロだった。
タコピーは大きな違和感を抱かず、りぼんを上げた。

そして彼女はリボンを使って死んだ
(トップ画像はネタバレ)

タコピーはカメラにある機能――
東京リベンジャーズたけみっちのごとくタイムリープ機能を使う。

たこぴーはしずかちゃんを救えるのか。
そして加害者被害者双方が抱く闇と悪意とは。

タコピーの原罪は少年ジャンププラスですべて、
無料で読むことができます。

 

登場人物の関係を簡単におさらい

簡単に人物をおさらいしますと、

主人公:タコピー

→ハッピー惑星から来た異星人で、
自分を助けてくれたしずかちゃんの自殺を防ぐため、
あれこれ助けながらも、基本よくない展開へと突っ走る。

ヒロイン:しずかちゃん

1話で大きな問題を出すキャラ。
彼女を救うことがタコピーにとっての課題。
話が進むにつれ、とんでもない加害者へと暴走。

敵:まりな

いじめっ子、心を病んでいるお母さん、
お父さんがまさかしずかちゃんとの母親と関係を……
大人の被害者だが憎悪はしずかへと向かう。

助け人:東君

しずかちゃんとまりなの同級生。
後にまりながしずかをいじめる(というより殺す)
動機の一つを作る少年

13話まで一気読みました。複雑すぎるし救いようがない……

 

作者は何を描きたいのか?

https://twitter.com/sugarcane__310/status/1499414885116964867

1話を見た限りですと、タコピーの原罪におけるゴールは

  • しずかちゃんを自殺させない
  • いじめっこという脅威を排除
  • タコピーの成長

3つを同時に達成することかなと思いました。

最新話まで一気に読みますと、
そんな単純に話が進むわけないよなーと。

オリコンニュースのインタビューによりますと、
作者のタイザン5さんはサスペンス好き

そして子供向け作品も好き
二つを組み合わせたら面白いのではと考えた。

また現実は一人が悪者ではない。
悪者にも事情があり、それぞれの事情を漫画へ落とし込んだ

実際、ただのサスペンスでなくなるところが面白い。

味方だと思っていたキャラが敵に回ったり、
反対もあるから面白いし、感心します。

特にしずかちゃんとまりなちゃんに対する見方が、
4話、8話、13話を境にくるくる変わるのです。

しずかちゃんはいじめられてかわいそうな子だったはずなのに、
気が付けば最も憎しみあるキャラへと変わっている。

同じくまりなが憎いと思ったら、こんなにかわいそうな子だったとは……

ころころ感情が変わっていくのですよ。
でもって「タコピー、お前さぁ」といいたくなることも。

これも最終回の「ハッピー星」につながっていくのでしょう。
そもそもハッピー星が本当にあるのか、そこからじゃないでしょうか。

よくここまで複雑に設定を練り、
単純に分かりやすい展開へと昇華できるものだ!

 

知らない間にいじめっ子?いじめの境界線

最後に話を読んで思ったことを一つ書きます。

いじめといえば、いじめっ子が悪いわけです。
たとえいじめっ子に事情があったとしても!

今だと旭川で凍死した少女がいます。
複数からいじめられており、しかも教育委員会らはとぼけている。

くわえて被害者の母親に脅迫めいた言動を送るなど、
心無いものが被害者をあおるようにいじめている。

何が起きているのか?
色々な視点から分析すると、色々な現実が見えてくるでしょう。

タコピーの原罪にて加害者は被害者に対し、
親の事情から激しい憎悪を抱いていた。

たとえ加害者側にどんな事情があったにしろ、
いじめという形で報復したら、快楽が押し寄せてくるのです。

https://twitter.com/hiropokkle/status/1497615359343357960

いじめにつながると感じる話として、
僕も仕事で部下がおり、時々説教するときがあります。

説教しているとき。だんだん快楽に近い物質が出てくるのです。
出るというより感じる、と言ったほうがいいでしょう。

人に説教している自分はストレス解消も担っており、
自分が優位に立った状態と錯覚を起こす。

説教にも種類がありますけど、
怒鳴る感じの説教は基本、叱る側のストレス解消を含んでいます。

だからこそ叱られる側は敵意を抱くわけです。

叱る側が弱ったとき、助けたいという気持ちを抱かなくなるのです。

説教は部下を伸ばすために大切と思う一方、
説教していて「なんか気持ちいい」と感じたら、
自分でも気づかない間にいじめへと変わります。

気を付けてください。
自身が弱ったとき、必ず報いが来ますので。